ヨーロッパの造園 (SD選書 (43))
によって 岡崎 文彬
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内容紹介ヨーロッパの庭園はわが国とは異なった伝統をもっており、別な造園理念によって設計されている。本書は、古代から現代までのヨーロッパの造園を時代順に追って、その伝統と思想の変遷をみごとに浮き彫りにしている。著者について岡崎 文彬(おかざき・あやあき) 1908年生まれる。1931年京都帝国大学農学部卒業。1933年より36年まで造園学研究のため欧米留学。 京都大学助手、講師、助教授を経て1950年農学部教授。同大学名誉教授。この間、造園学研究および講義のため海外出張9回。農学博士。 主な著書『日本の庭園』(弘文堂)『ヨーロッパの庭園』(東京創元社)『図説欧米の造園』(養賢堂)『日本の造園』(養賢堂)『小庭園』(金園社)
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ヨーロッパの庭…と言えば、フランスの幾何学式庭園、イギリスの風景式庭園、イタリアのテラス式庭園等、幾つかの代表的なスタイルを思い浮かべる事が出来るであろう。然しながら、これ等の特色ある庭園は、突如としてこの世に出現したものでもなければ、突発的に考案されたものでもない。実に長い、然も緩やかな歴史の流れの中で成長し、そして着実に根付いたものなのである。そんなヨーロッパ庭園史を誠実に紐解いたのが本書。本書を開けば、そこにはヨーロッパの造園の歴史と魅力とが一杯詰まっているのだ。さて、本書の第一章に登場するのは古代エジプト…恐らく多くの読者が「ヨーロッパの庭園を知りたいのであって、考古学には興味はない」と戸惑うのではなかろうか。だが、実は、ヨーロッパの造園の歴史はそんな時代にまで遡る事が出来ると言う。思えば、王家が支配した時代には、王宮や神殿に付随する広大なる敷地があり、その土地を如何に美しく彩るか…という工夫こそが“庭園”の原点なのである。古代人達は植樹をし、花を栽培し、それを育てる為に水を引き入れた。即ち、人類はこれ程までに古い時代から“庭を愛する”気持ちを受け継いで来たのであり、それは第二章の古代バビロンの“空中庭園”に於いても同様の事が言えるであろう。空中庭園=屋上庭園は、現代の都会特有のオアシスかと思いきや、さにあらず。実はこの当時、既に現代にも通じる発想があったのであり、古代を中心とした本書の前半は驚きの連続であったように思う。そして本書は古代ギリシャとイスラム文化の庭へと目を向ける。クレタのクノッソス宮殿に於ける地形と気候を生かした工夫、或いは、今でも多くの人々を魅了して止まないアルハンブラ宮殿に代表されるようなパティオを持つ独特の庭園文化について語り、その上で、ルネサンス時代の庭園へと引き継いで行く。例えば、ベルサイユ宮殿(宮園?)については多くの頁を割いているが、本書を読む前と読んだ後とではかなり印象が違うのではなかろうか。即ち、ヨーロッパの造園史の長い歴史や文化交流を知り、時代が生み出したアンドレ・ル・ノートゥルの個性を知れば、ヨーロッパの庭園により親近感が沸くであろうし、同時に、その反動として生まれた風景式庭園の発達も容易に理解する事が出来るからである。長い歴史の中で育まれ、様々な文化交流を経て発達し、時には天才が生まれ、時には反発が起こり、そして何よりも人々の求めに応じる…という庭園の歴史は、実は芸術の世界と同じである…という事に、今更ながら気付かされた次第である。余り質の良くない白黒写真の掲載しかないが、些細な難点は気にならない程に面白い。また、文章の解り易さに加え、日本庭園との比較等にも言及している箇所や、実際に植えられていた植物の種類を分析している点は、恐らく私達が興味深く思うであろう事を予測した上での配慮であるように思え、一層の好感が持てる。庭は決して建物に演出するだけの脇役ではない。古代から脈々と受け継がれて来た人間と自然との調和、或いは対峙と葛藤の全てが「庭」という形で表されて来たのだ。
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